長期優良住宅の時代

子どもが独立したら、壁を取り外して、再び広い空間をつくる。と、このように変化が可能な家をつくっておけば、結婚前に建てた家でも、十分に長期間対応できるはずです。今まで、「家は建ててから25~30年くらいで建て替え時期を迎える」といわれていました。これでは、もし28歳で家を建てたら、58歳ごろに建て直さなくてはならなくなります。一生に2度家を建てるのはなかなか大変です。多くの方にとっては「無理だ」といっても過言ではないでしょう。私は、「家の寿命は30年くらいでいい」という考え方には以前から反対でした。ですから「適切な維持管理をすれば、家は100年以上保つ」という信念のもと、父である先代社長のときからずっと家を建ててきました。平成21年6月から、「長期優良住宅普及促進法」が施行され、ようやく「長期優良住宅」の時代が来たと喜んでいます。「長期優良住宅」というのは、しっかりした構造があり、劣化対策がなされている家のことです。耐震性、維持管理の容易性、省エネルギー性があるなど、一定基準を満たした住宅のことをさします。良質な住宅を増やしていこうという法律です。「長期優良住宅」を建てる場合、従来の建物より割高にはなりますが、税制面での優遇や、有利な住宅ローンが利用できます。今後、200年住宅ともいわれる「長期優良住宅」が当たり前のようになってくると確信しています。家を建てる技術も、建材も、日々進歩しているのですから、家の高性能・高耐久化は当然のなりゆきでしょう。若いうちに家を建てるなら、長くもつ家、「長期優良住宅」を建てましょう。これなら安心して一生涯、その家で暮らしていけます。家を長もちさせるためには、アフターメンテナンスが欠かせません。国の指針では、家を建てたときの情報やデータをいかに保存・管理するかに力点が置かれています。こうした資料はアフターメンテナンスに欠かせない大切なものですが、私はそれ以上に、家のつくり手と、住まい手である建て主さんとの関係が大切だと思います。家のつくり手が地域に根づき、住まい手である建て主さんと末永くおつきあいしていければ、「3人目の子どもが生まれたから、もう一人っ子ども部屋をつくりたい」、「おばあちゃんが年をとってきたから、バリアフリーのお風呂場に改装してほしい」といった要求にもすぐに応えられます。定期的な検査も欠かさず続けていけます。つくり手と住まい手の関係が良好であれば、家は長くいい状態を保つことができるはずです。